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第7章「戦場」

  • 6月30日
  • 読了時間: 3分

更新日:7月10日



「霊的戦い」と聞くと、多くの人は何を思い浮かべるでしょうか。


異端との戦い。


世俗的な価値観との戦い。


あるいは、教会を取り巻く社会との戦い。


確かに、それらは現実の戦いです。しかし、著者ポール・トリップは本章で、それ以上に危険な戦場があると語ります。


それは、牧師自身の心です。


心は中立ではない

聖書は、人間の問題は環境ではなく心にあると教えています。罪は私たちの視野を狭くします。


神を見るのではなく、

  • 自分の欲望

  • 自分の必要

  • 自分の感情

  • 自分の成功


こうして、人は神中心ではなく、自分中心に生きるようになります。この危険は、牧師だからといって例外ではありません。


福音を語る者であっても、自分の心を見張らなければ、知らず知らずのうちに神の栄光ではなく、自分の栄光を求め始めてしまうのです。


失いやすい「宝」

トリップ氏は、牧師が「宝」をすり替えてしまう危険を挙げています。


最初は小さな変化です。


「私は神の子である」というアイデンティティが、

「私は牧師である」という肩書へと置き換わります。


成熟とは何か?という問いに正しく答えることができなくなります。


神との親しい交わりではなく、

  • 説教の質

  • 神学の知識

  • リーダーシップ

  • 働きの成果


こうした能力によって成熟度が測られるようになります。しかし、成熟とは、神との親しい交わり意外ないのです。


さらに、「宝」をすり替えると、人から認められたいという願いが強くなり、

「自分がいなければ、この教会は成り立たない」

という錯覚に陥ります。そうした自分自身に信頼を置くようになってしまいます。著者はこれを「宝の移りかわり」と読んでいます。


福音は会衆だけのためではない

牧師は会衆の前で福音を語ります。しかし、本章は重要なことを思い出させてくれます。牧師は、福音を語るだけでなく、自分自身が毎日福音を必要としている存在でもあります。


福音は未信者だけのためではありません。牧師自身が、「私はキリストによって受け入れられている」という真理に立ち返り続けなければ、奉仕そのものが偶像になってしまいます。


覚えておくべき四つの真理

この戦いに勝利するために、トリップは四つの真理を思い起こさせます。


  • 第一に、私たちは堕落した世界に生きています。苦しみや葛藤は、異常ではありません。

  • 第二に、最大の戦場は自分の心です。環境や他人だけを問題にするなら、本当の敵を見失います。

  • 第三に、人は必ず避難所を求めます。成功、娯楽、食欲、人からの評価――私たちは何かに逃げ込みます。しかし、真の避難所は神ご自身です。

  • そして第四に、私たちには最終的な希望があります。


私たちは、この世の成功を目指して歩んでいるのではありません。新しい天と新しい地、新しいエルサレムを目指して歩んでいます。だからこそ、この地上での成功や失敗が、私たちの価値を決めることはありません。


あなたの戦場はどこにありますか


この章は、牧師だけへのメッセージではありません。すべてのクリスチャンにとって重要な質問を問いかけています。


あなたは今、何を「宝」としていますか。


キリストでしょうか。


それとも、成功でしょうか。


人からの評価でしょうか。


奉仕でしょうか。


霊的戦いは、教会の外で始まるのではありません。毎日、自分の心の中で始まります。だから私たちは、福音を語るだけでなく、福音に生かされ続ける者でありたいのです。

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